社章バッジの製作を考えられている方の中には、「ダムシン仕上げ」という仕上げ方法を耳にされたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?今回は社章バッジの仕上げの種類「ダムシン仕上げ」について、仕上がりやメリット、注意点も併せてご紹介していきます。
社章バッジ「ダムシン仕上げ」とは?
社章バッジの「ダムシン仕上げ」とは、文字やマークの凸面を金メッキや銀メッキにし、凹面を艶消しがされた黒色にする仕上げ方法になります。
ダムシン仕上げは本来、日本の伝統工芸「象嵌(ぞうがん)」のことを指し、職人が漆を塗って仕上げるという方法で製作していました。しかしそれは非常に高価なものであったため、現在では焼き付け黒塗装の手法を「ダムシン仕上げ」と呼ぶようになりました。
ほかの仕上げ方法との違いとしては、黒色の部分が艶消しのマットな黒色になるため、とても落ち着きのある雰囲気の社章バッジになるということです。
また凹面が黒色であり、凸面が金メッキ・銀メッキであるため、金や銀の部分が浮き上がって見え、美しいコントラストが生まれます。
ダムシン仕上げでしか出せない高級感・重厚感を楽しむことができるでしょう。
社章バッジ「ダムシン仕上げ」のメリットは?
社章バッジ「ダムシン仕上げ」のメリットについて見ていきましょう。
黒色の凹面と金・銀の凸面で立体感がでる
先ほども少し触れたように、ダムシン仕上げの黒色は凹面に入れられます。
社章バッジの表面部分の凸凹感が際立つため、他の仕上げ方法に比べると立体感のある社章バッジになります。
黒艶消しのマットな黒色仕上げ
社章バッジに色を入れる仕上げ方法はほかにもありますが、艶消しの黒色を美しく表現することができるのはこのダムシン仕上げのみになります。
艶が無くマットな黒色は上質な雰囲気を漂わせ、金メッキや銀メッキの艶めきをより際立たせることができます。
金メッキや銀メッキとダムシン仕上げでしか表現できないマットな黒色との相性は抜群なのです。
社章バッジ外側のフチを無くすことができる
社章バッジに色を入れる場合、一般的にはバッジのフチ部分に「色止め」の処理を行わなければならないため、必ず地金のフチが入るようになっています。
しかしダムシン仕上げの場合、このバッジ外側のフチが無くても作ることができるのです。
社章バッジの側面や裏面はマットな黒色になります。
社章バッジ「ダムシン仕上げ」の注意点
社章バッジ「ダムシン仕上げ」の注意点も知っておきましょう。
黒色のみの表現に限ります
ダムシン仕上げは、ほかの塗料・インクなどを使用するわけではありません。
すべてマットな黒色のみの対応になります。
そのため黒色を希望されない場合、ダムシン仕上げで社章バッジを作ることはできません。
「社章バッジにメリハリをもたせたい」「コントラストが欲しい」「マークを目立たせたい」という場合に、ダムシン仕上げはおすすめなのです。
黒色が薄くなってしまうことも
ダムシン仕上げでの黒色は、ほかの仕上げ方法に比べると性質的に剥げてしまいやすいと言われています。
社章バッジの表面は、凹面が黒色になるため剥げにくい構造であると言えます。
ただ、側面や裏面部分も黒色にした場合に関しては、長年使用し続けていると服でこすれて黒色が剥げてしまうことがあるのです。
おわりに
今回は社章バッジの仕上げの種類「ダムシン仕上げ」について、仕上がりやメリット、注意点も併せてご紹介しました。
ダムシン仕上げは、黒色と金メッキや銀メッキとのコントラストが非常に美しい仕上げ方法になります。
「自社のロゴを目立たせたい」「高級感のある社章バッジにしたい」という場合には、ぜひこの「ダムシン仕上げ」の仕上げ方法を選択してみてください。